うちの子、食べる量は足りている? ~朝起きられない・疲れやすい・イライラ…成長期の見えにくいSOS~
「最近、朝なかなか起きられない」
「練習から帰るとぐったりしている」
「ちょっとしたことでイライラする」
子どもたちのそんな様子、心配になる方も多いのではないでしょうか。
「スマホの見すぎで夜更かししているのかな?」
「反抗期だから仕方ない?」
「やる気がないだけなのかも…」
そう感じることもあるかもしれません。
もちろん、睡眠不足や生活リズム、思春期特有の心の揺らぎが影響していることもありますが、
子どもの不調は一つの原因だけで説明できるものではありません。
だからこそ、「何が悪いのだろう」と原因を探すのではなく、「今、何を整えられそうかな」という視点を持ってみることが大切です。

意外と見落とされやすいのが「食べる量」
成長期の子どもたちは、学校生活や地域クラブ活動で身体を動かすだけでなく、
身長を伸ばしたり、筋肉や骨をつくるためにもたくさんのエネルギーを使っています。
つまり、身体の中では「活動」と「成長」が同時に進んでいる状態です。
そのため、必要なエネルギーが少し足りないだけでも、
・朝起きづらい
・疲れが抜けにくい
・集中しにくい
・イライラしやすい
・ケガが続く
といったサインが現れることがあります。
特に食が細い子は注意が必要です。
好き嫌いがなくても、一生懸命食べていても、活動量や成長に対して食べる量が追いついていないことがあります。
ただ、「もっと食べてほしい」と思っても、難しい場合があるのも事実です。
食欲には個人差がありますし、練習後は疲れて食べられなくなる子もいます。

「少し足す」という考え方が役に立つ
そんなときは、一度にたくさん食べることを目指すより、「少し足す」という考え方が役に立つこともあります。
たとえば、
・朝食に牛乳やヨーグルトを追加する
・クラブ活動前後におにぎりを食べる
・帰宅後すぐに食べられるようにパンを準備しておく
・ゼリー飲料や市販品を上手に利用する
毎日完璧でなくても、そのご家庭に合ったやり方が見つかると安心ですね。
また、活動レベルによっても考え方は変わります。
週に数回、楽しみながら活動している子は、まず3食をなるべく整えることから。
練習量が多い子や大会を目指している子は、3食だけでは必要なエネルギーが足りなくなることもあります。
そのような場合は、おにぎりやパン、ヨーグルトや牛乳といった補食を取り入れることで、エネルギーを補いやすくなります。
また、スポーツだけでなく、ダンスや吹奏楽、演劇などの文化活動でも、長時間の練習や発表会前には多くのエネルギーを使います。
身体を動かしているかどうかではなく、「頑張っている時間が長いか」という視点で考えてみるのもよいでしょう。
必要な食事量や成長のペースは一人ひとり違う
周りと比べるのではなく、お子さんの変化に目を向けてみてください。
疲れや不調は、身体からの小さなメッセージかもしれません。
気になることがあったときは「頑張りが足りない」のではなく「エネルギーは足りているかな?」という視点で見直してみることも大切です。
まずはできそうなこと1つから。焦らず、お子さんのペースを大切にしていきましょう。
【次回予告】
食べる量を意識したいと思っても、毎日理想通りにいくとは限りません。
特に朝は、時間との勝負になるご家庭も多いのではないでしょうか。
次回は、
「頑張る子どもたちを支える朝ごはん」をテーマに、成長期の子どもたちにとって大切な朝ごはんの役割についてお伝えします。
(管理栄養士 もり・ひろこ)
♢
もり・ひろこ 管理栄養士・スポーツフードアドバイザー など。
保育所向けの献立作成などに携わりながら、高校生アスリート・保護者・指導者向けに、スポーツ栄養を発信している。
「何を食べるか」ではなく、“自分で判断し整える力”を大切に。食事の教室「canale」を運営。

今回の記事は、島根県内で活動されている管理栄養士・もり ひろこ さんに寄稿いただきました。
もりさんは、保育所向けの献立作成などに携わりながら、子どもたちの成長を食の面から支えておられます。
今後も、無理なく取り入れられる食事の工夫や、子どもたちを支えるヒントを、もりさんと一緒に発信していきます。
より詳しい内容や日々の発信については、ぜひもりさんのnoteもご覧ください。

